量子電磁気学

極微の世界での高度な対称性はマクロスケールになるにつれ様々な効果により次々と破れて失われていく。標準理論のU(1)_Y x SU(2)_L 対称性は、ヒッグス粒子真空期待値によって自発的に破れ混合する。これは同時に質量の起源でもある。電弱相互作用のゲージ粒子は陽子の90倍の重さのZボゾンと質量0の光子、陽子の80倍の重さのWボゾンにわかれ、1000兆K以下の超低エネルギー状態では、質量0の光子のみによる対称性U(1)emがよい近似となる。すなわち電磁相互作用であり、原子同士の反発、電気、化学反応など我々のスケールの物理を支配する。

すなわち電磁相互作用は以下の2文字の対称性に還元される。

U1

この単純な対称性が、原子より大きなスケールの膨大な多様性を支えている。