Blu-ray Disc
2007年の売上でかなりの劣勢にあったHD DVD戦線がついに崩壊の兆しとの話で一部に動揺が走っている。ゲーム機としてはいろいろと課題のあるPS3だが、BDプレイヤーとしては完全に市場の趨勢を決める決戦兵器だった。
たしかに久夛良木が言うようにPS3は"ゲーム機"ではないようだ。
コンテンツ流通規格を押さえる事で得られる利益を考えれば、１つのゲーム機の失敗での損失は大きいとはいえない。DVD関連業界はゲーム業界より巨大であり、主戦場ではない矮小なゲーム業界の為に割かれる機能は小さくなる。もはやコスト要因でしかないPS2互換機能を切り捨てて一本化される報道がなされたことは驚くに値しない。
しばらく(２〜３年)はBlu-rayがハイエンドコンテンツ界隈を席巻するだろう。次世代ディスク規格同士が争っている間に、漁夫の利でインターネット配信&HDDが世界を支配するほどブロードバンドが発達することもなく、次々世代メディアが乱入することもなかった。次々世代ディスクは昔から蛍光塗料だの３次元だの華々しい宣伝は絶えないが、一向に実用化の話を聞いたことは無くまだまだ未来のマターだ。
というのは一般的な話。次世代規格がローエンドまで普及するかに関しては微妙な情勢。現行規格のDVDと比較して次世代規格の売上はまだ圧倒的に小さく、消費は両陣営累計で３００万本程度と伸び悩んでいる。たしかにDVDの画質はよろしくないが、DVDを代替するまでの積極的な価値を見出す層はそれほど多くはない。このままBDに規格が一本化したとしても、DVDからBDへの移行が進まなければ映画会社を買収してまで行った莫大な工作資金と投資は泡と消える。
