今年のノーベル賞は当たるかな

物理学賞の発表まで6時間を切った。

去年は、「ニュートリノ振動」「AB効果」「巨大磁気抵抗(GMR)」「カーボンナノチューブ(CNT)」「ガンマ線バースト(GRB)」あたりをあげて、最終的にGMRを推してマグレ当たりした訳だが今年はどうしよう。

ノーベル賞は、テーマが設定されてから、そのテーマで重要な貢献をした研究者が選ばれるという。ここ数年は凝縮系/物性と宇宙/素粒子が交互にきているから、次は素粒子/宇宙じゃね?で素粒子と宇宙も交互なので今年は素粒子、となると「ニュートリノ振動」あたりかな、という安直な予想はできる。ウルフ賞やベンジャミンフランクリンメダルを眺めながらいろいろと候補を挙げてみたけど、誰とも言い難い。

ちなみに、今年のトムソン先生は、「グラフェン」「暗黒物質」「準結晶」を挙げている。先生は超弦理論/M理論を予想に入れた前科があるとはいえ、結構当たる予想をする。グラフェンは速すぎ、暗黒物質はホットな話題、準結晶はダークホース。

ノーベル賞の選考委員会は、これからの選考のあり方として、単なる基礎科学上の重要性だけでなく、人類社会に与える影響を重視する、という声明を発表したという噂を聞いた。その流れで、学術的にも非常に内容に富み、HDDという形で多大な恩恵をもたらしたGMRが決まったんだとか。どの程度、信憑性のある噂かわからないけど。

宇宙物理的には余剰次元だとか、暗黒物質だとか、人類の宇宙観に多大なインパクトを与える研究でなければならない。自然科学の基礎研究が多くの人にとってブラックボックスになるなかで、ノーベル賞が存在感を保つために、メディアが食いつくようなわかりやすい訴求力がもとめられている。

その変化が本当なら、光ファイバーだとか非線形だとか複雑系だとか、その辺の変化球が突然来てもおかしくないかも。


(追記) 受賞者決定後
なんだこれは、みんな化け物ではないか。
神々の皆様におかれましては受賞おめでとうございます。

彼らは

  1. ヒッグス、南部「自発的対称性の破れ」 〜2015
  2. カビボ、小林、増川「CP非保存」〜2010

で、2年に分けて受賞すると思っていた。

というか南部さんに関しては、京都におられる天文学の祖ともよべる林さんと同じ状況になってしまうのではないかと思っていた。