佐藤勝彦先生の最終講義

なんかPCがもっさりしているなーと思ったら、そこには死んだはずのアクロバットリーダーが元気に走り回る姿が。とりあえず恐い物見たさで複数起動してみたら、"4gb seg fixup, process ..."のメッセージが大量にでるわ、HDDのランプは点滅しつづけるわ、マウスやキー入力は無反応になるわ、ターミナルの応答は激遅になるわ、iowaitが80%を超えるわで酷い目にあった。killしそこねて、保存していないファイルは夢のまた夢


ところで、2週間後に佐藤勝彦先生の最終講義が東大本郷キャンパスの理学部1号館であるそうです。(3月6日(金))

http://www.phys.s.u-tokyo.ac.jp/colloquium/H20/09_03_06.pdf

http://www-utap.phys.s.u-tokyo.ac.jp/~sato/

佐藤先生は宇宙論に多大な貢献をされた方であり、インフレーション模型の提唱者の一人として有名です。またアウトリーチ活動においても大変な活躍をされており、多くの宇宙論関連書籍の執筆や監修をなさるとともに、講演にも積極的に参加されています。また、日本物理学会会長、東大理学部長などを歴任されてきました。

インフレーション模型とは、宇宙がその初期にジンバブエドル以上の極めて急速な膨張があったという説であり、ビックバン宇宙論におけるいくつかの困難を解決するために導入されました。このシナリオでは光の速さで陽子の1億分の1も進めないほど僅かな時間に宇宙は30桁も大きくなりました。この宇宙の時空が平坦である理由、素粒子論的にはこの世に溢れかえってもおかしくないモノポール*1が観測されないこと*2などに対する有力なアプローチとして知られます。

*1:N極だけ、S極だけの磁石

*2:大膨張で希薄になってしまった