世界一高いビル:Burj Khalifa が完成


中東のドバイで建設中だったBurj Khalifa (Burj Dubai)がやっとオープンした。最終的な高さは828メートルであり、台北101やワルシャワ・ラジオマストを大きく引き離して世界一の高さとなる。このビルの頂上から見た絶景が方々にUPされているが、こういう風景、大好きだ。東京スカイツリーの展望台の床は全面ガラス張りにすればいいのに・・・。

それはさておき、Burj Khalifaが建設される数年の期間には、劣悪な状況下におかれた労働者によるストや暴動があり、また、世界を駆け抜けた経済危機があった。アブダビによる救済措置と前後して、ビルの名前はアブダビ元首Khalifaの名を冠したものになった。世界一を目指すとともに様々な困難と矛盾を抱えるドバイの状況を濃縮したような建物だ。

技術面では興味深い部分がいくつかある。まず、砂の上に800mのビルを建てるには堅固な基礎が要求される。単にボーリングしてもすぐに埋まってしまうし、岩盤は脆く地下水が溢れ出す。そこには砂上の楼閣を実現するための工夫がある。次に、建設は3日で1階という驚異的なスピードで行われたが、そのためには大量のコンクリートを地上数百メートルに供給し続け、それも適当な品質ではなく通常のビルより高い強度や精度で施工する必要がある。また、ドバイはイランの隣国であり地震が無いわけではない。いままでのビル建設で培われた耐震技術は当然継承されている。ビルにとって最大の敵となる風に対しても、このサイズともなると膨大な力が加わることになるが、形状を工夫することで負荷を抑えている。

オープニングセレモニー

ハメド首長の表情がすてきな、完成式典のかなり長いムービーがあったのでブクマ代わりにメモしておく。真横に打ち上げ(?)られる花火、巨大な塔、すこしSF的な風味がある。