英BAEと米海軍のレールガン実験の将来性について

米海軍研究所、10メガジュールの本格的レールガン発射実験に成功

先月末の実験でレールガンのエネルギー記録が更新されたそうだ。3kg強の物体を秒速2.52km(時速9000km:戦艦大和の主砲の4倍)まで加速しエネルギーは10.64MJ。

レールガンは大電流によるローレンツ力を利用して物体を加速する砲システムで、従来のガス圧を利用したシステムの限界を超えた初速度を可能とする。デブリ衝突実験用途としてNASAJAXAで用いられているほか、ジュール・ヴェルヌ月世界旅行よろしく大砲で宇宙まで物体を送り出すシステムとしての用途が考えられている。

システムは米海軍の次世代長距離砲のプロトタイプで、弾頭速度は比較的低速(無論、従来砲よりは相当高速)だが質量を増加させることに重点を置いているような印象を受ける。通常レールガンというと数十グラム程度の物体を加速することが多いが、この実験ではキログラムオーダーのプロジェクタを使用している。