怪物が生まれるらしい
なんだろう。
このゾワゾワした不思議な感覚は。モンスターが生まれる瞬間というか、時代が変わる予兆というか、背筋にくるものがある。生物畑の一部で話題になっているが、ここ2年で最も衝撃を受けたニュースが飛び込んできた。100Gb/hなんて悪い冗談にしか聞こえない。しかも断片も10kbオーダーだそうだ。話が本当なら『Archon X PRIZE for Genomics』獲得は確実だろうね。
1時間で1000億塩基読める、米PacBio社が2010年製品化を発表したDNAシーケンサーが2月19日のゲノムネットワークシンポでも話題に
ヒトゲノム2倍体(60億塩基)の塩基配列解読に要する時間はわずか4分間、10倍読んでも1時間足らず──。米Pacific Biosciences社(PacBio社、カリフォルニア州Menlo Park)が、2010年に製品化する計画を表明した超高速1分子DNAシーケンサーが注目を集めている。1時間で1000億塩基という解読能力は、米Helicos BioSciences社が今月初受注したHeliScopeシステムに比べて100倍以上に相当する。
「1日で1000万塩基が読めるとか、次世代シーケンサー自重www」などと言っていたのはいつだろうね。そんなに昔じゃないはずだが。私が見た事あるシーケンサーなんて一晩寝て起きたら2000塩基解析できているとかそんなやつだよ。この怪物が1時間で解析する「1000億塩基対」とは分子生命科学の創始以来2006年初頭までに人類が解析し蓄えたDNAデータベースの総量に相当する。
生物情報科学の進化速度は異常、驚天動地。2ヶ月毎にスペックが倍増している気がするが、悪性腫瘍か何かか?
それにくらべて記録メディアの進化や半導体集積率進化の遅いことといったらない。