暗記科目は存在するか

数学は暗記科目、歴史は暗記科目、理科は暗記科目、語学は暗記科目、・・・そんな「○○は暗記科目」という言説はよく聞くけど、「暗記」を科目に付随した固有属性とすることには違和感がある。「暗記科目」とは科目自体の性質ではなく、その分野に対する当人の姿勢を表したものだろう。

人によって学習のスタイルや嗜好の違いはあるだろうが、何かを暗記科目だと思ってしまった瞬間に、その分野に対する関心や成長が止まってしまう気がするので、そう思わないように意識してきた。

物理を暗記だと思ってしまえば物理の研究はできないし、歴史を暗記だと思ってしまえば歴史学者にはなれないだろう。研究をしないまでも、その態度では歴史を"知る"ことはない。

無論、記憶作業は重要だ。「こんなのいちいち覚えなくとも、ググれば一発だわー。」と吸収を放棄してしまうのは、集積された知識が単なる断片以上の効果を発揮することを見逃している。