XPに飽きたのでWindows 7を入れてみた - Active Galactic : 11次元と自然科学と拷問的日常

すこし話題が静かになってきたところで、Windows 7の導入報告をする。インストールしたのは自宅のデスクトップで、Windows XP home (32bit)からWindows 7 pro (64bit) へのアップグレードになる。

導入の動機

XPで問題なさそうなのに、そこそこの金を払ってWindows 7 に走った理由について挙げる。

第一の理由は「音量ミキサ」の存在だ。XPの音量管理はかなり厄介で、アプリ毎に音量を設定する手段が存在しない。常に一つのアプリしか起動しないならツールでアクティブに音量つまみを変動させるなどして対処可能だが、複数になるとかなり厄介だ。
第二の理由はメモリを増やしたい。現在のOSでは3GBが限度であり、64bit-OSの購入は既定事項なので、敢えてXP/vistaを選択する必要はない。
最後に、XP UIに対する漫然とした倦怠感だろう。UI変更にともなうエンドユーザーの再教育コストをブツブツ嘆く立場の方もいるだろうが、まったく同じUIを５年も６年も使っていられるか。

一方で、

メディアは翼賛記事ばかりで気持ち悪いので、もうすこしいろいろな評価の情報が出てくるまで待とうという気分があった。
アップグレードに伴うソフトウエアやドライバーが対応しているかという不安は購入を躊躇させた。
パフォーマンス面では(vistaよりは軽いのだろうが)XPと比べて重くなることを懸念した。

アップグレード作業

XPからなのでクリーンインストールになる。作業時間全体では「Windows 転送ツール」によるデータや設定のバックアップおよび移行が大部分を占めた。

ドライバ/ソフト対応および互換モード

心配されたドライバのトラブルは発生しなかった。ソフトウェアについても現在確認した範囲では特に支障はない。現在も継続的な開発が行われ当然vistaに対応しているであろうメジャーソフト、例えば「Firefox 3.5」「Google Chrome 3.0」「Open-Office 3.1」「Dropbox」などについては確認した範囲では問題なく動作している。マイナーソフト、例えば研究に使うような特殊パッケージは「VMware 3.0 (+Ubuntu 9.1)」が受け持っており、今回のアップグレードの影響は受けない。

ちなみに、インストールしたソフトは32bit版ばかりで、あえて入れた64bitアプリはShredder (Thunderbirdの開発版)くらいになる。

「互換モード」や「Windows XP Mode」は、いくつかの古いソフトをテストする上で世話になった。画面を縦長表示するソフトがどうしても動かなかったが、OSのほうで設定できるので支障はない。

現在必要となるであろうすべてのソフトとドライバーが正常に動作している。

エクスペリエンス

OSのパフォーマンスはPCスペックに依存する。システムの大まかな情報は以下のとおり。

OSをアップグレードして少し試した後、メモリを3GBから6GBに増強している。OSのアップグレードやメモリ増強前後でとくにどちらが速いという実感はない*1。

OS起動時間：起動アニメーションが違うので幻惑されている可能性はあるが、特に差は感じない。
アプリ起動時間：目だった変化なし。ただし、XPモードのソフトは当然ながら遅い。
メモリ使用量：ベースが500MBから1G程度に増えているが、現在のメモリ構成を考えれば無視できる。
高負荷処理：一応、3DMark06のスコア比較では、前が5165で、今が5311だ。グラフィックカードはRADEON 2600XT なので、グラフィック重視のゲームをやるなら少々心細いが、OSの影響は特にないようだ。
安定性：今のところ特にWindows 7が不安定な動作をしめしたことはない。

UIはXPと比べて7の方が使いやすいと感じる。特に、Windowのリサイズが簡単にできる「Aero Snap」は、マルチモニター環境をかなり使いやすくした。あるディスプレイで最大化されているウィンドウを別のディスプレイに素早く配置するという、何気ない動作が本当に楽になった。

とはいえ、あやしい検索システムやライブラリはまだ使いこなせていない。スタートメニューにQuickSilverもどきが実装されたようで、 Windowsキーを押してから起動したいソフトなり使いたいファイルを打ち込む機会が増えた。Google Desktopとの住み分けについて考えていく必要がある。