あまり役に立たないしキモイ話だが対戦ゲームのやりこみについて

RTS落ちものパズル、レースゲーム、といった手近なものを見渡してみるに、
ある種の対戦型ビデオゲームの熟練度を見る基準は単純にはこの3つぐらいに代表されそう。

  1. 戦術の壁:知識や定石のストックや、仕掛け方のノウハウ
  2. 速度の壁:いかに無駄を減らし理論速度に近づけるか
  3. 情報の壁:相手の動きと状況を把握し、情報の流出を防止する力

ゲームの種類によってウェイトは変わるが、初心者のうちは戦術ストックが優劣を決め、徐々に速さが絡むようになり、最終的には情報力が勝負を決するようになる。(もちろん、最終段階に置いても他の2つが差を生まない訳ではない。)

最初の内は「チナンパ農法」の効果を知っているとか、雪崩式連鎖尾が組めるとか、ガードキャンセルが使えるとか、穴熊を覚えたとか、バグ技を網羅したとか、待ちの甲乙が判断できるようになるとか、そいう"戦術"を獲得していくことで実力が増大していく。しかし一通り基本を習得し終えるとそれ以上の伸びは緩慢になる。

さらにレベルを上げるには、その基本的な動作をいかに速く無駄無く行うかが争点になる。真っ先にリストラされるのは思考時間で、頭で考えなくても動かせるように反復習熟させたり、なるべく操作と平行して思考するようにバックグラウンド化を試みるようになる。あとは、常に落下キーを押しっぱなしとか、描画フレーム単位での時間節約とか、各コーナーに侵入する角度と速度を最適にするといった無駄を極力省く努力が行われる。しかし、ゲームである以上、理論上最速の動きというものが大抵設定されており、お互いに最速モーションに到達してしまえば速度ではほとんど差がつかない。テトリスは最速落下より速くは落ちないし、レースの車は最高速度より速くは走らない、格ゲーのキャラは単位時間に実行できる技の数や硬直フレームによって制限される。RTSなら資源の収集速度やユニットの生産速度は有限だ。

最後にものを言うのは情報と判断力。相手の実力や心の動きをみる力、情勢を判断して即座に適切な戦略を選択する判断力みたいだ。こちらの意図を隠蔽する技能。例えばマリオカートなら単純に甲羅で狙っても相手もこちらの画面を見ている以上簡単に避けられてしまう。この状況を打破するにはお互いの視界外への反射などを利用して攻撃線を遮蔽すると同時に、回避運動を含めた相手の対応を常に把握しておく必要がある。ぷよぷよなら凝視力や凝視対策が挙げられるだろう。もちろん、情報力に見合うだけの戦術力が要求される。


一応断っておくと、他人のプレイをみてそう思っただけで別に私がここまでやり込んでいる訳ではないよ。本当だよ。