文理を問わず線型代数は1日で習得できる説
人文社会学系の某氏が統計学用途で線型代数が必要になったようなので付き合ってみる。
使った教科書は最も正統的な教科書であるところの斎藤正彦の「線型代数入門」、まさに教科書の教科書だ。
- 作者: 齋藤正彦
- 出版社/メーカー: 東京大学出版会
- 発売日: 1966/03/31
- メディア: 単行本
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文系の場合だと高校でIIICを習っていないなど理系と課程が違うため、最初の導入が上手くいくか警戒していたがわりとすんなり行く。今回は2〜3時間程度だったので基礎的な部分を押さえただけだが、1日あれば十分に習得できる実感を得た。彼をよび私の知る何人かの数学レベルを人文社会学系学部卒の標準的なサンプル *1 として考えるならば、学習への意志が存在する限りそれほど苦労はしないだろう。
- 線型代数を習得するのに必要なコストは理系とそれほど変わらない。
- 線型代数の習得には高校内容のフォローを特に必要としない。
- 学習に必要なのは約1日
- 理工書は一人で読んでもどこかで躓くとそこで止まってしまい効率が悪いので、マンツーマンで一気にすすめると能率的。
この様子だともうひとつの柱である微分積分学を習得するのもそれほど困難な事ではないだろう。線型代数と微分積分学があれば経済および理工系の基礎的な数式は大抵読めるようになるが、微分積分学のサポートについては特に要請されていないので押し付けるつもりはない。