70歳以上のゲーマーの世界

小学校2年生の作文に泣かせられたよ。

小学校2年生が書いたとされる「セロひきのゴーシュ」の読書感想文がはてなで話題になっているらしい。すこし気になるから、生協で注文した。最近は、Webの書評ブログを見て買うことばかり。

日本語ということば (Little Selectionsあなたのための小さな物語)

日本語ということば (Little Selectionsあなたのための小さな物語)

自由研究や読書感想文の優秀作品の類では「小学校2年生がこのレベル文章を書けるか。」や「親や教師の手が入っていないか。」といった児童内での自己完結性に対して過剰な視線が向けられることが多い。自由研究の例でなら大抵8月31日に突貫で仕上げたけど、過剰に頑張って完成度を高めたところで「ああ、親が頑張ったのね。」的な雰囲気が言外にあって萎えたような話はよくある。

小学2年生の言語化能力と心理構造については発達心理に関してあまりベースがないので、身辺の少数事例からの素人推定になるがおそらく可能だろう。小学2年生に45枚の分量でこれだけの質の読書感想文を描くだけの気力と思考力が備わることは十分にありうる話だ。小学生は採算と労力を度外視してやりこんだりしてしまうことが多い。「ノートのマス目を順に1・2・3・4・・・・と何万という数まで埋めていった。」ような、今ではとても心が折れて実現できないことをやったことがある。思考力に関しても小学校のころにオセロクラブで同世代と対戦していたときの経験では十分に複雑な思考が行えるとみて過言ではない。心理の発達段階についても同様だ。生い立ちによっては、小学2年生にもなれば相当にマセタ児童はいくらでもいる。

もちろん周囲の手の入っている可能性も十分にありうる話だ。紹介されている感想文の抜粋の隙のなさをみる限りでは、大人の手が入っていると考えても不思議でない。原本は児童が作成したとしても、コンクールに提出するとなると教諭などによる細かい字句のチェックや構成のブラッシュアップが行われることはよくある。読書家だったりして漢字があまりに多いと親が書いたみたいになるので、あえて「ひらがなの分量を増やす」ような補正指導を行う程度の調整は大いに許容範囲とされる。

と、これだけの予断は少なくとも既にもってしまっている訳だが、作品は単純に児童が内面をえぐりだしたものという設定で楽しもうと思う。


で。本題。8歳の神懸った読書感想文で、73歳のFPSゲーマーの猛者の話を思い出した。おそらく年齢というのは思っていたより統計的な側面しかなくて、個別の人間の年齢に固執することはあまり意味がないのだろう。某掲示板で「50代以上」の板を覗くと、少しだけそれが実感できた。

ニコニコ動画
【COD4】オン対戦でホフクして戦ってみた【マルチプレイ】

2:20

08/01/06 00:01 投稿

【COD4】オン対戦でホフクして戦ってみた【マルチプレイ】
むしゃくしゃしてやった、、ちなみに俺はおっさんじゃないぜピチピチの73歳だぜ。。。前作sm1927423

前のアップロードでは弾丸の飛び交うFPSでナイフだけで相手を屠っていく光景に熟練兵の姿をみたが、FPSのオンライン対戦で匍匐全身をしながら闘うといううなかなか稀有な光景だ。それよりも、投稿者のコメントが正しいとするならば、修羅の巣窟たるFPSオンラインで生死を争いそれをニコ動にアップしている方が73歳であるという光景に軽い衝撃と興味を覚えた。高齢者がプレイしているとされるプレイ動画なら「地球防衛軍」のような前例があるが、自ら編集しアップするとなると話は別だ。

(ニコ動を観賞/ニコ動にUP)(FPSオンライン)(強い)というタグと(73歳)というタグが関連付けられるのだと知った。「もしかして、元現役の方ですか。」と一瞬思ったが終戦時に11才なのでさすがに兵士ということはない。ただ、国民学校などでその手の訓練を受けていらっしゃたりするのだろうか。

確かに、ビデオゲームは体力や身体能力がそれほど要求されないものも多く、熟練すればするほど際限なく技能が向上していくものも多い。視力などとの相談にもなるが、高齢者の趣味の選択を考えたときゲーマーというあり方は大いにありなのかもしれない。反射神経や動体視力、走ったり、蹴ったり、打ったりするのは年を重ねるにつれて難しくなる。しかしゲームなら身体能力が低下してもそれなりのプレイができる。むしろ、経験をつむにつれてより強くなっていくこともある。そういえば、今は亡きコンパイルも派手にやっていたころは「ぷよぷよ」のシルバーカップなんてものがあって、高齢者がブイブイ連鎖を飛ばしたりしていたらしいんだぜ。