5番目の次元と2009年のLHCの予定について

(12/5)付けで大本営発表がでてますね。色々な噂を聞く限り、来年6月はあまり期待していないけど。

http://press.web.cern.ch/press/PressReleases/Releases2008/PR17.08E.html

LHC to restart in 2009
Inside the LHC tunnel at sector 3-4

Final preparations on a replacement magnet ready to be lowered into sector 3-4

Geneva, 5 December 2008. CERN1 today confirmed that the Large Hadron Collider (LHC) will restart in 2009. This news forms part of an updated report, published today, on the status of the LHC following a malfunction on 19 September.

最近世間で流行の話題だと、南極で気球を飛ばして宇宙線を観測していたATIC実験が、「5番目の次元への励起状態であるカルツァ=クライン粒子が見えたかも」なんて吹かしているので、それをLHCで探れないかというのがあるそうだ。*1

ATICの700GeVピークがKK粒子である可能性についての態度表明は留保しておくが、PAMERAやATICといい、10月末に投稿されたCDF(フェルミラボ)のKKミューオン発見疑惑騒動といい、このようなあやしい実験結果が次々とでてくるのは素晴らしいことだ。その結果が正しいか間違っているかによらず、

TeV付近には、悪くない確率で標準理論を超えた未知の現象が存在している。それがKKになるかは蓋を開けてみるまでわからないけど、次の結果が待ち遠しい。

(写真はATIC)

http://www.nature.com/nature/journal/v456/n7220/abs/nature07477.html ATIC
http://arxiv.org/abs/0810.5357 multi-muon @ CDF

*1:無論、LHCでKK粒子がどう見えるか、どのよう探索/解析するかという研究はずっと前から行われている。