中性子星近傍の時空構造

Wired Vision に
米研究チーム、中性子星周囲の「時空の歪み」を確認
という記事が載る。

超新星の爆発により、星の残骸が高密度で凝縮し、カップ1杯ほどの大きさの中性子星がエベレスト山以上の重量を持つようになる、と科学者は説明する。だが今のところ、それを構成する物質が何なのかは正確にわかっていない。

という記述に多少違和感があったのでソースを探って見る。(ESA)欧州天文台のプレスによると以下のような感じ。

"This is fundamental physics," says Sudip Bhattacharyya at NASA’s Goddard Space Flight Center, USA. "There could be exotic kinds of particles or states of matter, such as quark matter, in the centres of neutron stars, but it’s impossible to create them in the lab. The only way to find out is to understand neutron stars."

圧力の違いで遷移するようなものは、材料の違い(what the material is )ではなく、ESAがそうしているように状態相(states of matter)の違いと表現するのが適切だろうというのが最初の印象。

しかし、両者はそれほど厳密に区別されるわけではない。前者は違いを協調し、後者は同一性を強調する。クォークマターと超流動中性子凝縮体は水と水蒸気のように、同一物質の密度による状態相の違いと見るのが一般的だが、異なる物質と解釈することも可能だろう。

金と酸素は化学の視点では異なる元素だが、陽子/中性子の視点では核子の分布とまとまる単位が違うだけの状態相だ。両者は100億度程度と適切な圧力環境で遷移する、金状態と酸素状態と解釈することもできる。

一般的じゃないが