週刊「エリ・デ・ランダウ」、今回は量子力学!

量子力学―ランダウ=リフシッツ物理学小教程 (ちくま学芸文庫)

量子力学―ランダウ=リフシッツ物理学小教程 (ちくま学芸文庫)

物理のエッセンスが凝縮した文庫本の第二段、量子力学が出たようだね。

創刊号の「力学・場の理論」は当然買ったとして。電車内での暇つぶしと気分転換に「量子力学」もどうぞ。

この本はランダウの小教程の第二弾として知られる。ランダウとリフシッツによる有名な論理物理学教程のシリーズは世界中の研究者に愛されている名著であり、ロシアの出版界における最高傑作の一つだ。しかし、その内容は長大で重くなり、とても物理を主食としない一般の学生には向かない代物に成りは果てていた。

そうした状況をふまえ、一般の読者向けにつくられたのがこのシリーズだ。分量を減らしながらも決して必要な説明を誤魔化したり省略したりしない。余枝を削ぎ落として圧縮し、「専門の如何によらず、現代物理学のあらゆる研究に必要な論理物理学の最小限の知識を与える」という崇高な目的を掲げている。

そして、かの交通事故とそれに伴う苦難の末、この小教程「量子力学」はランダウ最後の一冊となった。

参考:力学・場の理論

力学・場の理論―ランダウ=リフシッツ物理学小教程 (ちくま学芸文庫)

力学・場の理論―ランダウ=リフシッツ物理学小教程 (ちくま学芸文庫)