銀河鉄道の夜行

はじめて夜行列車の個室(2階)の切符を買った。新幹線より遅くて高いが、寝ている間に着くことと乗り換えがないことが利点だ。個室はどんな感じだろうとすこしそわそわしながら乗ってみた。

駅を離れ田畑しかない場所を列車は行く。ベッドに横になり完全消灯してブラインドを上げると、満天の星空が視界を覆った。ゴトゴト揺れる暗闇を列車はすすむ。目の前には細い電線と星空が続くのみ、時々まぶしい街灯が吹き抜ける。

銀河鉄道の夜みたいな面白い空間だ。目の前の視界だけをみていれば宇宙空間を蛇行するロケットからの車窓のようでもある。seeingは最高とはいえないが、地上の天体観測には絶対ついてくる夜山の「寒さ」がないという不思議世界だ。ゴトゴト揺れるカプセルのようなものの中にいて、視線前方はガラス越しに宇宙が広がっている。

で、どうしたかというと、速攻で寝た。