ホーキングが賭に勝ったことってあったっけ
車いすの物理学者でおなじみのスティーブン・ホーキングがBBCのラジオ番組で「ヒッグス粒子が見つからないことに100ドル賭けてもいい」と発言したそうだ。
この人は実に負けの堅い賭けをする。前からそうだが、勝つか負けるか意見が割れるような混沌とした賭はしない。ギャンブル自体を楽しんでいるよ。「ヒッグスが見つかる方に8000ドル」なんてのは、小人のやること。
ちなみに、ヒッグス粒子とは素粒子標準模型で物質に質量を与えている便利な粒子だ。この世界の「力/相互作用」の起源であるゲージ対称性は質量の存在を激しく嫌う。理論に勝手に質量項を入れると対称性が壊れてしまうからだ。ヒッグス粒子はマヨネーズにおける卵よろしく、同じ理論の中にゲージ対称性と質量を同居させる乳化剤のような役割を果たしている。
これだとあるほうに賭けるが、オッズはこんな感じかな。
ヒッグスは発見される 1.2
ヒッグスは発見されない 4.0