数字が連続して並ぶ問題
今年の東大数学が面白い。恐怖の数字連続問題だ。
次のような自然数Aが存在することを示せ。
- Aは連続する3つの自然数の積
- Aを10進法で表記したとき、1が連続して99回以上並ぶところがある
受験生は誘導つきだったようだけど、時間のあるはてなー諸氏には不要だろう。誘導に囚われないことで別解も見つかっている。
これをみて以下の問題を思い出した。
√2を1億桁まで10進法表示する。このときどの数字も6000万個以上連続して並ぶことはないことを示せ。
『ピーター・フランクルの中学生でも分かる大学生にも解けない数学問題集』が出典で、文字通り中学生にも問題文が理解できる良問だ。命題が正しいことも想像がつく。しかし、証明にはそれなりの模索が要求される。
あとは、この問題が面白い。
pを任意の素数、mを任意の自然数とする。このとき自然数nをうまく選べば、p^nを10進法で表したときその数字列に0が連続してm個以上並ぶ部分があるようにできることを示せ。出典:『2001年数学オリンピック本選』
数字が連続して並ぶ問題はけっこう骨のある問題になることがある。その戦闘力は時に最高レベルの高校生すら満足させる。しかし、難しすぎると投げてしまわないのが肝要だ。1時間考えて手も足も出なくても、1週間後に気づくことがあるのだ。そういう至福の瞬間を味わうには少々の忍耐が必要になる。
解答は以下の通り
1問目
A=(n-1)n(n+1)=n^3-nより
n=8888888......88888890000........00000000
となるようなnを用意すればいいことがわかるだろう。
2問目
n桁目からaが連続してm個並んでいるとすると、√2はある自然数Nを用いて
と表せる。これを変形しN'=9N+aとすると
2式を掛けて
だが、左辺は正の整数でなければならず、右辺は1より小さいので矛盾する。
3問目
長いので省略、2と5以外はフェルマーの小定理を使う。2と5は頭に0を並べることを考える。