2007-08-01から1ヶ月間の記事一覧

さまざまな量子補正の集積としての質量 (場の量子論)

真空の自由度に注意せよ、自発的対称性の破れにより質量が生じる。 量子論、すなわち原子核レベルで顕著になるが、観測値としての質量は不変な一定値ではなく*1、不確定性原理により一定の幅で広がったものとなる。短い時間なら光が"質量"を持つかのように振…

作用関数の一部としての質量(一般相対性理論)

物理法則は一般座標変換に対して不変である。これにより適当なスカラー曲率Rをラグラジアンに加えることができ、これを重力項と呼ぶ。質量は作用関数を辺分する事によって得られるエネルギー運動量テンソルの中に暗示的に含まれる指標である。 残念なことに…

保存量としての質量

反応の前後で質量は保存する。 保存量としての質量は化学で大事な概念だ。基本的に質量は勝手に現れたり消えたりしない。核反応ぐらいの激しい反応になると質量はあからさまに保存しなかったりするのだが、そんなことを高校で言うのはひねくれ者だけである。…

ローレンツスカラーとしての固有質量(相対性理論)

物体にはその運動を特徴付ける固有の物理量mが存在し、あらゆる慣性系に対して不変である。 特殊相対性理論は多くの場合大学の教養課程でならうことになるだろう。この辺からフォローする人口がだんだん少なくなる。パンピー向けの絵本から専門書や論文まで…

重力質量

全ての物体には各々の質量に比例し、各々の距離の自乗に反比例する力が働く。 重力下では物体はその(重力)質量に比例した力を受ける。 高校物理で習うもう一つの質量概念がこれ。重力と関連付けられる質量だ。大学入試でニュートンの重力公式が使われるのは…

慣性質量

物体の加速度は物体に加えられた力に比例し質量に反比例する。 多分、最初に知るのがこの式で表される概念。私の周りの変態達は物心ついたときにma=fだったようだが、慣性の法則としての質量は一般に中学校の理科や高校物理で習う。歴史的には様々な形而上学…

質量とは何か?

スノーとかいう御仁は、「『質量とは何か』という問は『君は読み書きができるか』と聞いているのと同じレベルの問だが、いわゆる人文系の知識人で答えられる人間はほとんどいない」と文理の間に横たわる溝を指摘したそうだ。しかし、何年か物理を勉強してき…

量子電磁気学

極微の世界での高度な対称性はマクロスケールになるにつれ様々な効果により次々と破れて失われていく。標準理論のU(1)_Y x SU(2)_L 対称性は、ヒッグス粒子の真空期待値によって自発的に破れ混合する。これは同時に質量の起源でもある。電弱相互作用のゲージ…

標準理論、一般相対論 : (10^-17 m -> 宇宙)

原子核スケール以降の物理はよく確立されており、それぞれ標準理論と一般相対論にまとめられる。原子核スケール以降で働く力は4つの力のみが知られており、内3つの力(対称性)はU(1)_Y x SU(2)_L x SU(3)_cというゲージ群によって記述される。重力は一般座…

低エネルギー有効理論 : (10^-35 m -> 10^-17 m)

弦理論とわれわれの世界をつなぐのが有効理論だ。超弦理論の低エネルギー近似、すなわち原子核のようなマクロなスケールでの物理現象や基礎パラメタがどのように伝達されるかを記述する。超弦理論という極微の世界での物理は素粒子の質量や対称性の破れの程…

超弦理論、M理論 : (10^-35m)

量子重力、あるいは"究極理論"の候補として超弦理論が存在する。超弦理論には考える弦の種類や振る舞いに対して一般には許される5つのバージョンが存在し(タキオン凝縮などの手法はとりあえず考えない)、それぞれIa Ib II ヘテロE8xE8 ヘテロSO32とよばれ…

いまこそ語ろう、宇宙の全てを

しかし数式が使えないのは萎えるな。言葉だけで。M理論 : 究極理論? ↓(摂動) 超弦理論 : 10次元の理論 ↓(近似) 低エネルギー有効理論 : SYM+SuGra ↓(原子核スケール) 標準理論、一般相対性理論 :u1su2su3+GR ↓(部分群) 量子電磁気学、量子色力…

中性子爆弾とはなにか

中性子爆弾は水爆や原爆に次いで(日本では?)引用される弾頭のひとつだ。しかし、それがどのようなものなのか世間では漠然としていて正確なイメージが確立していない。中性子爆弾に言及する文章などでも「建物や兵器は無傷で残るが中にいる人間は放射線で…

我此処に至る

祝福と栄光ある土地遥か西の果てワイアード黎明の地かのドメインに「個人サイト」という罪の痕跡を記述すというか、こんな一般名詞なアカウント確保していいいのか?

暖めますか

物を暖め続けるとどうなるか。40℃ 低温火傷の恐れあり100℃ 水が沸騰(常圧)800℃ 物質が赤熱しはじめる。1600℃ 鉄や銅、アルミなど多くの金属が融解する。5500℃ 最も沸点が高い金属であるタングステンが蒸発。20000℃ 熱運動で電子が剥ぎ取られプラズマ化が進行…

ネタが物理や数学に偏らないように

最近友人に聞かされた触媒の話でもしてみるか、それともポストゲノムの蛋白質戦略について少々などと考えることは不偏不党のN○Kなのでやめておく。■ 余裕指数というものをを考えてみた余裕指数[Y] = (睡眠時間)/(8時間) +(現在の体力[%]) + (現在の精神力[%])…

だるだる

余裕がなくなると、日記が実に適当になるよまぁ、全般的に適当だけど読み返す時間とかないしいろいろあったんだけどいろいろあったとしか眠い